以前、Twitterでこんな投稿をしました。
Salesforceサポートに問い合わせるとき、
— Mark Hammer (@Mar9Hammer) 2020年10月9日
・Sandboxで事象を再現させる
・Sandboxでログインアクセス許可する
・ケース起票時に「ログインアクセス許可出しました。設定変更以外はご自由にどうぞ」
とやってる。
「これやっていいですか」「どうぞ」のやり取りがなくなるので早く終わる。
せっかくなので、ここで解説してみます。
よくあるケース
自分が利用している組織で見慣れないエラーや動作がある場合、ヘルプ&トレーニングからケースを作成すると思います。
普通にやると、こんな流れになります。
ユーザ「使っているときにこんなエラーが出ました。」
サポート「確認しますので、ログインアクセス許可と再現手順をいただけますか。」
ユーザ「設定しました。」
サポート「エラーを確認しました。ちなみにSandboxでも再現しますか。」
ユーザ「再現します。」
サポート「より詳細な調査をしたいので、Sandboxのログインアクセス許可をいただけますか。合わせてレコード作成、削除なども行ってよいでしょうか」
…
…見てもらったら分かりますが、長いですね。
さらにサポートとユーザのやり取りは大体1日に2回程度です。つまりこのやり取りだけで1日以上かかります。
このあたりのやり取りはスキップして、早く調査に取り掛かってもらいたいですよね。
時間をかけずに調査に進んでもらうには
Salesforceサポートがエラー調査のために求めてくる情報は、大体以下です。
- エラー画面、エラーメッセージ
- 画面キャプチャを取って添付するとよいです。
- メールで来た場合はメール本体を添付するとよいです。(調査にはメールヘッダが必要な場合もあり、本文のコピペだけでは不足と言われるかもしれません。「メッセージをダウンロード」とかしてファイル形式で送ると喜ばれます。)
- エラーが再現する環境とその環境のログインアクセス許可
- システム管理者(問い合わせる人)とエラーが発生する人が別の場合は、両方のログインアクセス許可を用意してあげてください。
- ログインアクセス許可はこちらのヘルプを参照ください。
- ログインアクセス許可にてSalesforceサポートが行ったログイン、設定変更は設定変更履歴に全部残ります。(レコード参照、編集、削除は残りません。)
- 本番でエラーが発生する場合、余裕があればSandboxを作成して同じ手順でエラーが発生するか確認すると喜ばれます。ただ手間なので問い合わせ前にそこまでやらなくてもいいです。
- ちなみにSandboxでの調査は、エラー調査に必要な設定変更、レコード作成・削除などが本番環境よりやり易いために行われます。
- エラー再現手順
- 例として「このレコードで」「このボタンを押すと」「こんなエラーが起きる」みたいな感じですね。
- この時エラーが起きるレコードとかのURLも合わせて記載するとよいです。
- 合わせて「ログインアクセス許可を使ってSalesforceサポート側でこの操作を行っていいか」もYes/Noで回答しましょう。時間経過によりエラーが解消した場合、Salesforceサポート側の操作で正常処理が行われてしまうかもしれないので、その点は注意しましょう。
この他にも「エラーが発生しないユーザの有無」などあるのですが、大体のポイントは上記で抑えています。
実際の問い合わせにて、上記の情報を最初の問い合わせの時に書くと以下のようになります。
○○の画面で××を行ったときに△△エラーが発生します。
エラー画面を添付します。
エラー再現手順:
1. https://sample.lightning.force.com/lightning/r/Account/001xx00000UUUUUAAA/view にアクセス
2. ○○ボタンをクリック
3. エラーシステム管理者ユーザ: xxxxxx@yyy.com とエラー発生ユーザ: zzzzzz@yyy.com にてログインアクセス許可を付与しています。
上記再現手順は実施いただいて問題ありません。
おわりに
見たことがないエラーが発生すると、多くの場合は慌ててしまいます。
ただ、その場合に「エラーが起きました」だけでなく上記のような情報も添えるとより早い解決につながることがあると思っていただければ幸いです。