最近、会社にてチームメンバーにSalesforce認定アドミニストレータ試験の勉強会を開いています。
その中で、「レコードタイプ、ページレイアウト、セールス/サポート/リードプロセスの使い分けが分かりません」と言われたので、サンプル問題を使って解説しました。
その内容をここにも残しておきます。
サンプル問題
AWコンピュータ社の営業とサポートは、ケースで異なる項目を管理しています。
またCPU、メモリ、マザーボードの3つの製品ラインがあり、それぞれ異なるサポートプロセスと入力が必要な項目があります。
この要件を満たす実装はどれですか?
【選択肢】
A. レコードタイプを2つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを2つ
B. レコードタイプを6つ、ページレイアウトを3つ、サポートプロセスを3つ
C. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを3つ
D. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを2つ、サポートプロセスを3つ
解説
選択肢の機能について
選択肢に記載されている3つの機能について詳しい解説はここでは行いませんが、この中でレコードタイプは特に制約がありません。
一方、他の2つの機能は、以下の通り別の機能が関連します。
- ページレイアウト:レコードタイプとユーザプロファイルによって決まる
- サポートプロセス:レコードタイプによって決まる
つまり、ページレイアウトを分けたいならレコードタイプかユーザプロファイルを追加する必要があり、サポートプロセスを分けたいならレコードタイプを追加する必要があります。
問題文の読み込み
1文目
まず、1文目から読み進めます。
「営業とサポートは、ケースで異なる項目を管理」とのことなので、ここから「営業とサポートには自分たちが管理する項目だけ表示させる必要がある」→「営業とサポートでページレイアウトを分ける必要がある」と読み取れます。
また、営業とサポートは利用ユーザのため、「営業とサポートで別のユーザプロファイルを用意し、各プロファイルごとに別のページレイアウトを割り当てる必要がある」と判断できます。
2文目
次に2文目ですが、
「CPU、メモリ、マザーボードの3つの製品ラインがあり、それぞれ異なるサポートプロセスと入力が必要な項目がある」とのことです。
つまり、サポートプロセスは3つの製品ラインごとに用意する必要があります。
また、「3つの製品ラインごとに異なる『入力が必要な項目』がある」とのことなので、3つの製品ラインごとにページレイアウトも用意する必要がある、と読めます。
ここで、前述の通り「ページレイアウトを分けたいならレコードタイプかユーザプロファイルを追加する必要があり、サポートプロセスを分けたいならレコードタイプを追加する必要がある」ので、3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意する必要があります。
結果、2文目からは「3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意し、それぞれ別のサポートプロセスとページレイアウトを割り当てる必要がある」と判断できます。
各機能の個数を決める
ここまでの話で、レコードタイプ、サポートプロセスは2文目の要件でしか使用しないこと、また3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意することから、「レコードタイプは3つ」、「サポートプロセスは3つ」と決まります。
この時点で、回答はCかDのいずれかです。
【選択肢】
A. レコードタイプを2つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを2つ
B. レコードタイプを6つ、ページレイアウトを3つ、サポートプロセスを3つ
C. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを3つ
D. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを2つ、サポートプロセスを3つ
最後のページレイアウトですが、「問題文の読み込み」節にて以下のように読み取りました。
- 1文目から、営業とサポートで別のユーザプロファイルを用意し、各プロファイルごとに別のページレイアウトを割り当てる必要がある
- 2文目から、3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意し、それぞれ別のページレイアウトを割り当てる必要がある
これを表にすると、以下のようになります。
「CPU」レコードタイプ | 「メモリ」レコードタイプ | 「マザーボード」レコードタイプ | |
「営業」プロファイル | 「営業&CPU」ページレイアウト | 「営業&メモリ」ページレイアウト | 「営業&マザーボード」ページレイアウト |
「サポート」プロファイル | 「サポート&CPU」ページレイアウト | 「サポート&メモリ」ページレイアウト | 「サポート&マザーボード」ページレイアウト |
よって、用意するページレイアウトは6つとなり、答えはCとなります。
【選択肢】
A. レコードタイプを2つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを2つ
B. レコードタイプを6つ、ページレイアウトを3つ、サポートプロセスを3つ
C. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを3つ
D. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを2つ、サポートプロセスを3つ
おわりに
この問題を解くのに最も重要な点は、
- ページレイアウト:レコードタイプとユーザプロファイルによって決まる
- サポートプロセス:レコードタイプによって決まる
が理解できていることだと思います。
その上で、問題文からレコードタイプ、ページレイアウト、○○プロセスをどう分けるかを考える力が必要になるでしょう。