Mark Hammer's Blog

SalesforceやTrailheadに関する情報を投稿しているブログです。

レコードタイプ、ページレイアウト、○○プロセスの分け方を考える(認定アドミニストレータ向け)

最近、会社にてチームメンバーにSalesforce認定アドミニストレータ試験の勉強会を開いています。
その中で、「レコードタイプ、ページレイアウト、セールス/サポート/リードプロセスの使い分けが分かりません」と言われたので、サンプル問題を使って解説しました。
その内容をここにも残しておきます。

サンプル問題

AWコンピュータ社の営業とサポートは、ケースで異なる項目を管理しています。
またCPU、メモリ、マザーボードの3つの製品ラインがあり、それぞれ異なるサポートプロセスと入力が必要な項目があります。
この要件を満たす実装はどれですか?
【選択肢】
A. レコードタイプを2つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを2つ
B. レコードタイプを6つ、ページレイアウトを3つ、サポートプロセスを3つ
C. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを3つ
D. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを2つ、サポートプロセスを3つ

解説

選択肢の機能について

選択肢に記載されている3つの機能について詳しい解説はここでは行いませんが、この中でレコードタイプは特に制約がありません。
一方、他の2つの機能は、以下の通り別の機能が関連します。

  • ページレイアウト:レコードタイプとユーザプロファイルによって決まる
  • サポートプロセス:レコードタイプによって決まる

つまり、ページレイアウトを分けたいならレコードタイプかユーザプロファイルを追加する必要があり、サポートプロセスを分けたいならレコードタイプを追加する必要があります。

問題文の読み込み

1文目

まず、1文目から読み進めます。
「営業とサポートは、ケースで異なる項目を管理」とのことなので、ここから「営業とサポートには自分たちが管理する項目だけ表示させる必要がある」→「営業とサポートでページレイアウトを分ける必要がある」と読み取れます。
また、営業とサポートは利用ユーザのため、「営業とサポートで別のユーザプロファイルを用意し、各プロファイルごとに別のページレイアウトを割り当てる必要がある」と判断できます。

2文目

次に2文目ですが、
「CPU、メモリ、マザーボードの3つの製品ラインがあり、それぞれ異なるサポートプロセスと入力が必要な項目がある」とのことです。
つまり、サポートプロセスは3つの製品ラインごとに用意する必要があります。
また、「3つの製品ラインごとに異なる『入力が必要な項目』がある」とのことなので、3つの製品ラインごとにページレイアウトも用意する必要がある、と読めます。

ここで、前述の通り「ページレイアウトを分けたいならレコードタイプかユーザプロファイルを追加する必要があり、サポートプロセスを分けたいならレコードタイプを追加する必要がある」ので、3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意する必要があります。
結果、2文目からは「3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意し、それぞれ別のサポートプロセスとページレイアウトを割り当てる必要がある」と判断できます。

各機能の個数を決める

ここまでの話で、レコードタイプ、サポートプロセスは2文目の要件でしか使用しないこと、また3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意することから、「レコードタイプは3つ」、「サポートプロセスは3つ」と決まります。
この時点で、回答はCかDのいずれかです。

【選択肢】
A. レコードタイプを2つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを2つ
B. レコードタイプを6つ、ページレイアウトを3つ、サポートプロセスを3つ
C. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを3つ
D. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを2つ、サポートプロセスを3つ

最後のページレイアウトですが、「問題文の読み込み」節にて以下のように読み取りました。

  • 1文目から、営業とサポートで別のユーザプロファイルを用意し、各プロファイルごとに別のページレイアウトを割り当てる必要がある
  • 2文目から、3つの製品ラインごとにレコードタイプを用意し、それぞれ別のページレイアウトを割り当てる必要がある

これを表にすると、以下のようになります。

「CPU」レコードタイプ 「メモリ」レコードタイプ 「マザーボード」レコードタイプ
「営業」プロファイル 「営業&CPU」ページレイアウト 「営業&メモリ」ページレイアウト 「営業&マザーボード」ページレイアウト
「サポート」プロファイル 「サポート&CPU」ページレイアウト 「サポート&メモリ」ページレイアウト 「サポート&マザーボード」ページレイアウト

よって、用意するページレイアウトは6つとなり、答えはCとなります。

【選択肢】
A. レコードタイプを2つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを2つ
B. レコードタイプを6つページレイアウトを3つ、サポートプロセスを3つ
C. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを6つ、サポートプロセスを3つ
D. レコードタイプを3つ、ページレイアウトを2つ、サポートプロセスを3つ

おわりに

この問題を解くのに最も重要な点は、

  • ページレイアウト:レコードタイプとユーザプロファイルによって決まる
  • サポートプロセス:レコードタイプによって決まる

が理解できていることだと思います。
その上で、問題文からレコードタイプ、ページレイアウト、○○プロセスをどう分けるかを考える力が必要になるでしょう。